火曜日, 12月 14, 2004

2004年の1枚 Petra Haden & Bill Frisell


今日は仕事もなく、まったりとコーヒーを淹れながらAmazonでレビューを書いてみた。

1.Satellite
2.Floaty
3.BaLaa Taam
4.Moon River
5.Yellow
6.I Don't Want to Grow Up
7.Quiet Room
8.When You Wish Upon a Star
9.I Believe
10.John Hardy Was a Desperate Little Man
11.I've Got a Crush on You
12.Throughout

最初聴いた時は、BGM的な印象があって、あまり聴き込もうと思わなかった。後でよくよく聴いたところ、今までPetraがやってきたことと全然違うなと思い、わからないなりに聴き出した。

楽曲の構成として何層もの音の重なりがあって、どのパートもふんわりと全体に溶け込んでいるような感触がある。そこに楽器の技術的な上手さだけでなく、2人の存在感というか、そんなものが感じられる。Flashで作った(あのレイヤーがいくつも重なって動いているみたいな感じの)イラストのそれじゃなく、

2人の曲も1曲ずつ入っているが、亡くなったElliot SmithやDave Grohlといったいわゆるオルタナティヴのミュージシャンの作品を取り上げた1&2、トゥバ共和国の伝統音楽の3、かと思えばスタンダード作品の4,8,11など選曲は多岐に及んでいる。

FrisellもPetraもそれぞれギター、ヴァイオリンだけで一枚作れる実力の持ち主で、特にPetraは自分のヴォーカルだけを用いたアカペラアルバムを作っている。ひたすら一人で音を重ねていく作業は、機材が便利になっているとはいえ大変なことで、そういった部分に音楽的な機知に飛んだアイデアよりも、2人の経験の豊かさが反映されている作品だなと感じる。

僕が好きなのは、Tom Waitsのカバー"I don't want to grow up"。子供になりたくない大人、といってももちろんネガティヴな曲じゃなくて(まあ引き篭もりな曲だったとしてもおもしろいけど)、ひたすら明るく歌われているのがいい。朗らかなくらいに。まあ振り返って、いろいろこのアルバムには無意識にだけど影響を受けてるなと思った。

試聴ページ:
Petra Haden & Bill Frisell