土曜日, 10月 09, 2004

<同時多発テロ>2001年のアルバム COUP [Ride the fence]を今取り上げるということ



なんだこのジャケは!って思うだろうけど、これ実はThe coupの2001年始めにリリースされたアルバム「Party music」のジャケットです。何ヶ月も前にリリースされた作品だったけど、9.11の後、このジャケは全部回収されて今市場に出回っている作品はみんな変更されたジャケになっています。彼らはこういった事件が本当に起こりうるという警鐘を鳴らしていたのだ、などと後から言われたものでした。

2001年に出たこの問題作は、同時多発テロの前から評論筋で高く評価されたりしていたんですが、ジャケに限らずその内容はやはり物議を醸す内容だった。少なくとも僕には、際どい社会風刺による皮肉なラップミュージックという範疇に留まらない鋭い痛みを伴った作品だったと思う。というのはアメリカ流は良くも悪くもある程度世界中に広まっているもので、われわれの生活の中にも見え隠れしているものだから。しかしその後の世界情勢の不安定さもあって、身近な問題として捉えられることもなく、またあまりまともに議論されず避けられていた、そういうある種不幸な作品でした。

その2001年の作品から、今一度とばかりに収録曲の「Ride the fence」が最近シングルカットされた。

試聴

特に新たにアルバムをリリースするとか予定もないのだけど、ある雑誌でも、今こそ彼ら(The coup)が必要だ、ということが書かれていました。Microsoftもぶった切られてるし、上のビデオクリップ画像だけで、アメリカの政治経済を徹底的にブッタタク!そんな姿勢が伺えるかと思います。このビデオは本物の国際テロ組織に負けず劣らず過激にアメリカを変えなくては!!という気持ちがあるんだと思いますね。

今だからやれるんだ、今の時期以外2度とやれない、そういう要請に応えられるアーティストはもちろんそんなにいるもんじゃないけど、しかし日本にもそういう人はいないのか、そんなことも考えてしまう。